【イベントレポート】視覚に障害のある方の音楽フェス体験への道をひらく「Route for Music」実証第一弾をGFEST.2025で行いました！

2025年11月27日　更新

株式会社Ashiraseは（本社：東京都港区、代表取締役：千野歩、以下Ashirase）は、株式会社SIGNING（サイニング、本社：東京都港区、代表取締役社長：牧貴洋、以下SIGNING）と共創し、視覚障害者の音楽体験をより開かれたものにしていくプロジェクト「Route for Music」を始動。その第一弾として、2025年11月22日・23日に群馬県高崎市で開催された室内型音楽フェス「GFEST.2025」において、視覚に障害のある参加者とともにフェス参加の実証を行いました。

実施の背景

ライブ会場の音と振動を全身で感じ、満面の笑みを見せる参加者

視覚に障害のある方にとって、音楽は聴覚のみでも味わえる大切な楽しみです。しかし、生の音楽イベントには、人混みや大きな音が原因で気軽に参加をすることが難しいという課題がありました。

そこで、Ashiraseが提供する視覚障害者向け振動ナビゲーションデバイス「あしらせ２」を用いて振動で音楽フェス会場を案内することで、当事者の方でも音楽フェスを楽しめるような環境作りを目指す「Route For Music」をSIGNINGと共に立ち上げました。

＜SIGNINGについて＞
SIGNINGは、「ビジネスの課題」と「社会の課題」を同時解決するソリューションを提供するソーシャルデザイニングカンパニーです。（１）社会課題を解決しソーシャルグッドを推進していく「Social Design」（２）事業の新たな成長機会を発見し新市場を創造していく「New Market Design」、という２つの領域に特化しています。

＜「GFEST.」について＞
GFEST.（ジーフェス）は、群馬県高崎市の「Gメッセ群馬」で開催される室内型の音楽フェス。人気アーティストによるライブステージに加え、充実したフードエリアなど、多彩なコンテンツを楽しむことができます。

あしらせで出来るようになったこと

ステージに真剣な眼差しを向ける参加者の女性

「あしらせ２」は靴に装着する振動ナビゲーションデバイスで、専用のアプリで目的地を設定するだけで、足元の振動によって利用者をナビゲーションするサービスです。振動で直感的にナビゲーションを行うため、歩行中は歩きスマホをする必要がなく、また音声での案内では難しい、周りが騒がしい環境下でもナビゲーションを行うことが可能です。

今回は、会場であるGメッセ群馬までの正確なルート案内をできるようにしたことに加え、会場内のキッチンカーの場所や屋内会場の入り口、物販コーナーの入り口まで「あしらせ」で目的地として設定。会場にたどり着くだけでなく、会場内を自由に移動することも支援できるようになりました。

利用者の声

会場の熱気の中で手を挙げ、全身を使って音楽を楽しむ参加者と同行者

当日は当事者6名と同行するご家族・ご友人の皆さんがフェス会場を歩きながら生の音楽を体験しました。最初は緊張しながらも徐々にそれもほぐれていき、皆さん音楽を全身で楽しんでいる様子がうかがえました。

以下、参加者の皆様からの感想です。

「音楽やフェスは好きなのですが、視覚を失ってからは移動の不便さもあり、「行くのは難しいかな」と思い込んでいました。でも、実際に参加してみるととても楽しく、こんなに楽しめるんだと実感しました」

「あしらせは、キッチンカーなどに向かう際にしっかりその周辺に辿り着くことができ、これまで使って来た他のデバイスと比べても使いやすいと感じました」

「いつも連れられて歩くことが多いですが、今回は自分が連れていけるというのが新しい感覚でした」

「キッチンカーは自分が行きたい所を選べたし、目の前に着けました。自分で選択できるというのは、言葉では表せない嬉しさがあります」

詳しい当日の体験の様子はSIGNING側のリリースに記載がありますので、合わせて確認頂けますと幸いです。
SIGNING側のリリースは下記のリンクをクリックしてください。
こちら

私たちAshiraseは、視覚障がいのある皆様が少しでも行動範囲を広げ、より豊かな生活を送ることを全力で支援したいと思っています。今回のような、当事者の方の外出とその楽しさを増やすイベントをこれからも企画したいと考えておりますので、是非その際はあしらせを使ってご参加ください！